こんにちは。司法書士の中村です。先週から今週にかけて、桜が本当に綺麗でしたね。
こんなに人々に待ち望まれる花もないのではないでしょうか。
満開の桜を見ていると、心まで晴れ晴れとしてきます。司法書士のように、他人間のトラブルの問題に関係してしまう人は、上手に気分転換をすることが何よりも大切だと思います。そうでないと自分の心まで疲弊してしまいますし。。。
さて、春らしくない？話題ですが、先日、知人の離婚の相談を受けました。
仕事でキャリアを積み上げる友人が、まず心配したのは、自分の姓をどうするか、そして子供の戸籍のこと‥
戸籍って知っているようで、その実、なかなか良くわからないことが多いですよね。日々の生活においては、戸籍謄本を取り寄せる機会もそんなには回数がないものですが、何かのときにその人の本人確認をしなくてはいけないときには威力を発揮します。
彼の議論誰フレーム.....
日本人はすべて、どこかの戸籍に入り、その戸籍の所在地である「本籍地」を定めています。そして戸籍には、その人の出生、結婚、離婚、死亡に至るまで、法律で届出が義務付けられた身分関係が詳細に書かれています。そのため、戸籍謄本をみるとその人の個人情報がたくさんわかります。また、戸籍の附票を見れば、これまでその人がどんな所を住所としていたかの変遷までわかります☆
戸籍謄本は、その人の存在の証明になるものです。多くの個人情報がつまったものですので大切に取り扱う必要があります。
さて、話を戻しましょう。
まず、夫婦の間に未成年の子供がいる場合、どちらが親権者になるか決めないと、役所は、離婚届を受理しません。（話し合いでまとまらない場合は、家庭裁判所に調停や審判を申し立てて決めることになります。）
では、子の親権者も定め、夫婦が無事離婚できることになった場合、戸籍関係はどうなるのでしょうか？夫が戸籍の筆頭者であった場合を想定してみます。
まず、夫婦が離婚すると、筆頭者でない妻は、夫婦の戸籍から除籍されることになります。そして除籍された妻は、前の戸籍にもどる（＝これを復籍といいます。）か、自分を筆頭者として、新しい戸籍に作ることを選べます。
アメリカの社長は何日にで誓う
妻が新しい戸籍を作る場合とは、たとえば、もう両親が他界して戻る戸籍がない場合とか、両親とは別の戸籍に入りたい場合、また、それまで使用していた夫婦の姓を使いたい場合などです。
結婚では姓を変更した妻は、離婚すると旧姓に戻りますが、これは復氏といいます。しかし、働いている女性で、今後も結婚時の姓を使い続けたい場合には、離婚から３ヶ月以内に、「離婚の際に称していた氏を称する届け」を役所に出せば大丈夫です。当然ながら、この時に離婚した元夫の許可は不要です（＾＾）
さて、冒頭の相談にもあったのですが、夫婦間に未成年の子供がいる場合で、妻が親権者になった場合、子供の戸籍はどうなるのでしょうか？
実は、子供の親権者が妻となる場合も、何も手続きをしなければ、子供は夫の戸籍に残ったままになります。ですが、これはいささか不都合です。今後、子供の学校のことや、さまざまな子供のための契約などをする場合、妻が親権者であることを証明する戸籍謄本が必要になるところ、自分の戸籍に子供が入ってなければ、その度ごとに夫の戸籍謄本を取り寄せねばならず、とても不便。
ではどうするか。
不況不況
子供の戸籍を母である妻の戸籍に移すには、まず家庭裁判所に、「子の氏の変更許可」の審判を申し立てる必要があります。そう、役所への届出だけではだめなのです。
そして裁判所の許可を得た上で、役所に対して裁判所で出た「審判書の謄本」をつけて、住所地か本籍地の市町村に「入籍届け」を提出すれば、晴れて、子供は、母の戸籍に入ることができることになり、届出が受理されて始めて、子は夫の戸籍から除籍され妻の戸籍に入ることになります。このように、家庭裁判所→市町村役場といった、２ステップが必要となります。
ところで、離婚した人を「バツイチ」って言いますよね？
それは、電子化する前の従前の戸籍謄本では、離婚をすると戸籍上の配偶者の名前が×印で消されるところからきた言葉です。
配偶者の名前の上に、大きく×がついていると、すぐに離婚をしたことがわかってしまいます。そこで、それが嫌だなあと思う人のウルトラCは、離婚した後で、自分の本籍地を変更することでした。
そうすると変更後の戸籍謄本には、離婚した妻の名前は記載されませんので、見た目に「ああ、離婚したのね」とわかることはなくなります。（とはいえ、誰といつ離婚をしたかという記載は、小さな文字では書かれます（＾＾；））
現在は、戸籍謄本も電子化されていますので、配偶者の名前の上に、×がつくのではなく、配偶者の名前の左に「除籍」と印字されるのみですから、インパクトも多少は薄れたのかな？
ついでに、本籍地はどこでも大丈夫なのをご存知ですか？
実際に生まれた場所や自分の今住んでいる場所でなくても、たとえば、舞浜のディズニーランドでも、皇居でもどこでも大丈夫なのです。ただ、自分の居住地の近くに本籍を置かず、他県にあったりすると、郵送で取り寄せるのに時間がかかり、戸籍謄本が必要なときにすぐに取れないのが難点ですけれど‥。
今日は、戸籍のお話を、徒然と書いてみました。ぜひ、一度、自分の戸籍謄本をじっくりと見てください。そして時間の余裕があれば、先祖の代まで、戸籍をさかのぼってとってみて、家系図などを作成して見られてはいかがでしょうか？自分の系図を知るのはかなり興味深いですよ！
司法書士法人SOLY
相談専用メール inf/p>
0 件のコメント:
コメントを投稿